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2023/05/17 09:44


[S.T.A.R CAMP] 第0回レポート - 子育て編インタビュー

S.T.A.R CAMPは、HARE KARE LLCが企画運営をしている海外体験学習プログラムです。
今年の3月に第0回のトライアルとして、5日間のプログラムを実施しました。

そして、そのプログラムの中で大学生が実際にグアム在住の日本人の方へインタビューを行いました。初めてのインタビューを快く引き受けてくださったのは、グアム在住30年以上のカメラマンのMiYuKiさん。

前編は「お仕事編」として、日本とグアムでのお仕事の違いについて聞かせていただきましたが、後編は同じ女性目線のスタッフHALが、「子育て編」として女性視点での大変だったことなどお伺いしました。


HAL「グアムに来て、女性として子育てで大変だったことってありますか?」

MiYuKiさん
「子育てで大変だったことね…私はなかったかも。ただね、考え方って人それぞれ違うじゃないですか。私はグアムで妊娠して、グアムで出産しました。
だから日本で出産したことってないわけ。でも、例えば、お友達で、旦那さんの転勤とかで日本でもグアムでも出産したことある人は、皆さん結構文句を言う方もいらっしゃる。というのは、日本の病院はやっぱり至り尽くせりだから、グアムの病院より日本の病院がいいって言う人もいるみたい。

でも私なんかは、『破水した!』って言ってから病院に駆け込んで、24時間の病院でポーンって産んで、もちろん痛かったっていうのは大変だったけど、それ以外は特に、『もう!』っていうクレームするようなことってなかったんです。」

HAL「グアムで産むのって不安にならなかったですか?」

MiYuKiさん
「不安にならなかった!何がいいかって言うと、日本がどうかって分からないけど、割と旦那さんがずっと出産に立ち会ってくれるんですよ。で、お仕事も臨機応変で、『今日は妻がこどもを産むので、会社休みます!』って言っても、全然 No Problem!だから本当に助かったのは、破水して病院に行って、その時もずっと旦那さんが付き添ってくれて、生まれるまでずっと側にいてくれたの。」


HAL「それはめちゃくちゃ安心できますよね」

MiYuKiさん
「そうですね。こどもを出産した後も、旦那さんは1週間くらいお仕事休んでくれたし、特に2人目を産んだ時は、上の子がまだ1歳だったので、やっぱり色々な手が必要だったから、主人にも手伝ってもらってた。彼も会社を休んだからって会社から何か言われるわけでもないし、もうそれが当たり前。逆にやらなかったら、『え、伊藤さん、奥さんが大変なのに手伝いとかやってあげないんですか?!』って逆に言われちゃうと思う。(笑)

なんと言っても、グアムってすごく出生率も多いし、みんながすごく子どもを大事にしているし、だからみんなで育ててくれる感じでね、仕事しながらでも大丈夫だった。

託児所に預けて、それで帰ってきたら、育児に関しては、主人が結構やってくれてたので、良かったかな。」

HAL「お子さんは英語も日本語もしゃべられるんですか?」

MiYuKiさん
「上がお姉ちゃん(24歳)で下が弟(23歳)なんだけど、生まれがグアムで、小学校は日本人学校。現地校には、お姉ちゃんは中学3年から、弟は中学2年から移って、英語教育に変わって、苦労するかな〜って思ったんだけど、やっぱり子どもって早いよね、全然すぐに溶け込んで。それで、赤点さえ取らなければいいよって言っていたの。こっちだとね、赤点取るとクラブ活動ができないの。」

HAL「えー!そうなんですね。」

MiYuKiさん
「そう。で、2人ともサッカーが大好きだから、サッカーをやるために、赤点だけは取らないようにしようって頑張って勉強して。だから一応、日本語も英語も読み書きできる。でもお姉ちゃんは、大学からは日本の大学へ行って、やっぱり日本語の方がいいってなって、今は日本で就職もして。で、彼女も私と似ていて、好きなことしかやらない子なので、本人も大学行ってる時は、『私は会社なんて入らない』って言ったりして、今横浜で木工家具職人をやってるの。」

HAL「カッコいいですね!」

MiYuKiさん
「いや〜でも大変そうだよ。冬は寒いし、手も赤切れになるし、残業は毎日だし、、でも、『すごく楽しいから大丈夫』って言ってる。で、弟の方は、どちらかと言うと英語の方が好きで。でも、高校卒業して『俺は大学に行かない、サッカー選手になる!』って言って、『お、おぉ〜〜!』って、どれだけの人がサッカー選手になれるんだろう…と思いながらも、『ヨーロッパ行ってくる』ってヨーロッパのモンテネグロというところに1人で行って。
すごく小さい国みたいなんだけど、ただサッカーはもの凄く盛んなところなんだって。で、そこでサッカー修行して、一応ユースプロチームに入ることができたの。まだ18歳だったからユースだったんだけど、10代終わる時に、モンテネグロでプロのサッカー選手になるのは難しくて、一旦コロナのこともあって、グアムに戻って現地のチームに入ったんだけど、ここじゃ芽が開かないからって言って、色々な人とも話ながら、日本の千葉にある社会人チームに入って、その後、ラオスという国に行って、プロテストを受けて、そこでプロのサッカー選手になれたの。」

HAL「夢が叶いましたね!」

MiYuKiさん
「そうそう、諦めなければなれるのよ!給料は安いけど(笑)ラオスって貧しい国だから、サッカーは凄く盛んだけど、正直、プロになっても給料は安いんですよ。でも、物価も安いし、家賃も2万くらいだったかな..?それでも今は良いところに住んでるよ。前は冷房もないとろに住んでたけど、グアムは停電も多いし、断水も多いから、彼も、ある程度慣れてることもあって、やっていけてるんだと思う」


HAL「女性のMiYuKiさん自身がグアムで困ることってなかったですか?」

MiYuKiさん
「女性として困ること?…う〜ん。逆に、女性として生まれてきて良かったと思うし、女性としてここグアムで生活してて良かったなと思う。というのも、グアムって男女差別ないし、仕事でもそれを感じなかったし、友達関係とかでも… 今自然の中を走ったりするトレッキングにハマってて、何人かの仲間でやってるんだけど、日本人も外国人の仲間もいるし、男の人もいるし、年齢もそれぞれで。 『いいなー!』って思うのが、年齢も関係なく、みんなリスペクトしてくれて、受け入れてくれて、グアムの人はみんな優しいし、初めて参加した時は体力もなくて苦しかったのね、でもリーダーの子が『荷物持ってあげるよ』『大丈夫?』とか優しく声を掛けてくれて差別もなくて。で、今の一番の私のトレッキングパートナーは、32歳の日本人ハーフの男の子!『今度20kmトレイルランやろうか、それには何が必要か〜』とかって、あーじゃないこーじゃないって話したりして、私は女性だけど、グアムにいるおかげで全然差別もなく楽しく生きてられる。

でも、まだやっぱり日本て女性で大変なことってあるじゃないですか。でも、それは男性だけがいけないんじゃないの。うちは旦那が日本で、昭和の人間だから、『女性は家のことをやるのが当たり前だ』っていう顔をして、『朝ご飯を作るのは当たり前だ』とか、そういう感覚の田舎で育った人だから、子どもがいる時は子どものご飯作ったりしてくれたけど、、子どもがいなくなってから、『私は主婦業をやめます!私は自由にさせてもらいます!』って宣言したの。
それで、朝ご飯も作らないことにしたの。そしたら、今は主人が自分の朝ご飯作って食べてるけど、最初の1年間は結構文句をタラタラ言ってて、だから『私がやるのは、平日の晩ご飯づくりと、洗濯と掃除は全部やってあげる。だから土日は自由にさせてもらいますから、ご飯は自分で作ってください!』って言って(笑)。でも、やっぱり人間って慣れるから、大丈夫なのよ!息子が家を出て行った時は、『どうしよう、ご飯を一緒に食べるパートナーがいなくなっちゃった..』って寂しそうに言ってたから、『友達つくれば〜?』って言ったら、友達もつくるようになって、今は彼も土日は朝から遊びに出掛けてるの。

だから、女性もはっきり言うことが大事だと思う。だって1日3食作らなきゃいけないなんてルールないじゃん。当たり前だと思ってもらっちゃうと困るから(笑)」

HAL「本当ですね!(笑)」

MiYuKiさん
「特に日本人の人って、黙ってても相手がきっと分かるだろうって思いがちじゃない?
だからやっぱりね、それよりも正直に素直にはっきり伝えるってすごく大事だと思う。」

HAL「特にグアムにいると、本当にそう感じることが多いです。今回は貴重なお話をありがとうございました!」

(まだの方は、ぜひ前編のお仕事編もご覧ください)


MiYuKiさんのプロフィール

グアム在住32年。2007年からカメラマンとして活動。
趣味としてカメラを初めてグアムの青い海、トロピカルフラワーなどのグアムの美しい風景を夢中に撮っていました。グアムを拠点として、数少ない日本人フリーフォトグラファーとしてライセンスを取得し活動を開始。

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